- 夜間・休日の入居者対応の方法は「自社当番」「コールセンターへの外注」「AI電話」の3つです。
- 賃貸管理会社向けの電話代行で料金を公開している例では、24時間対応のプランは月額2万円〜7.5万円(税抜)からで、件数や対応範囲が増えると費用も上がります。
- 夜間の連絡が騒音・駐車・設備故障など決まった用件中心なら、AI電話で一次受付を自動化し、緊急時だけ人に転送する形が負担を最も減らせます。
「夜間の電話当番がつらい」「当番が理由で社員が辞めてしまった」。夜間・休日の入居者対応は、多くの賃貸管理会社が抱える悩みです。管理戸数が増えるほど夜間・休日の入電も増えますが、そのたびに人を増やすのは現実的ではありません。
この記事では、夜間・休日の入居者対応の3つの方法について、費用のかかり方と、社員の負担・対応品質の違いを比べます。最後に、管理会社の状況に合わせた選び方をまとめました。
夜間・休日の入居者対応、3つの方法
夜間・休日に入居者から電話を受ける方法は、大きく分けて次の3つです。
- 自社当番:社員が交代で携帯電話を持ち、夜間・休日の電話を受ける
- コールセンターへの外注:電話代行会社やコールセンターに受付を任せ、翌朝に報告を受ける
- AI電話:音声AIが電話に出て用件を聞き取り、案内・転送・記録を行う
どの方法でも「電話を受ける」ことはできます。違いが出るのは、費用、社員の負担、対応品質のばらつき、記録の残り方です。
自社当番:外部費用はかからないが、見えないコストが大きい
自社当番は、外部に支払う費用がかからない方法です。物件や入居者のことをよく知る社員が直接対応できるのも利点です。
一方で、次のようなコストがかかります。
当番手当と、出動したときの残業代
当番手当の金額は会社によって違います。たとえば当番手当を1晩3,000円とすると、毎晩誰かが当番に入る場合、手当だけで月に約9万円です。さらに、夜間に現地へ駆けつければ残業代がかかります。
| 項目(試算例) | 前提 | 月額 |
|---|---|---|
| 当番手当 | 1晩3,000円 × 30日 | 90,000円 |
| 出動時の残業代 | 月4回 × 2時間 × 時給2,500円 | 20,000円 |
| 合計 | 110,000円 |
※ 数字は説明のための仮の例です。実際の金額は、自社の当番手当と出動回数で計算してください。
社員の負担と離職
当番の日は夜も電話を気にしながら過ごすことになり、翌日の業務にも影響します。夜間対応の負担が理由で社員が辞めてしまうと、採用と教育にかかる費用と時間は、当番手当よりもはるかに大きくなります。
待機時間の扱いにも注意が必要です。電話番として待機している間の行動が大きく制限されている場合、その待機時間が労働時間とみなされる可能性があります。当番制度を続ける場合は、社会保険労務士などの専門家に確認することをおすすめします。
対応のばらつきと記録
同じ騒音の連絡でも、当番の社員によって説明の内容が変わります。受付内容が個人の携帯やメモに残るだけで、社内で共有されないことも少なくありません。
コールセンターへの外注:費用相場と注意点
電話代行会社やコールセンターに夜間・休日の受付を任せる方法です。社員の当番をなくせるのが最大の利点です。
費用の相場
料金の決め方は、主に「月額固定制」「従量課金制(受電件数に応じて加算)」「成果報酬型」があります[1]。初期設定費用は3万〜50万円が一般的とされています[1]。
不動産・賃貸管理会社向けに料金を公開しているサービスの例は、次のとおりです(2026年10月時点)。
| サービス・プラン | 月額料金 | 補足 |
|---|---|---|
| RTC電話代行 賃貸管理会社専門パッケージ | 24時間対応 52,500円〜(税抜) | 平日など時間帯を限ると32,500円〜(税抜)[2] |
| RTC電話代行 保守連動プラン | 24時間対応 75,000円〜(税抜) | 住宅設備の保守と連動[2] |
| アフターコールナビ オリジナル応対名プラン | 20,000円(税抜) | 51件目から1件250円(税抜)、24時間365日[3] |
※ 各社の公式サイトに掲載されている料金です。最新の料金と、含まれる件数・対応範囲は各社にご確認ください。
外注するときの注意点
- 件数が増えると費用も増える:管理戸数が増えて入電が増えると、超過料金や上位プランへの切り替えが必要になります。
- 受付だけで終わることが多い:オペレーターは用件を聞き取って報告するのが基本です。騒音や駐車への具体的な案内までは対応しないプランもあります。
- 報告は翌朝になりやすい:緊急時の連絡ルール(誰に、何分以内に電話するか)を事前に細かく決めておく必要があります。
AI電話:一次受付を自動化し、緊急時だけ人に転送
AI電話は、音声AIが電話に出て、会話をしながら用件を聞き取る仕組みです。番号ボタンで振り分ける自動音声(IVR)と違い、入居者は話すだけで用件を伝えられます。
AI電話の振り分けの例。どの用件をどう扱うかは、管理会社ごとに決めます。
AI電話の利点
- 決めたルールで毎回同じ対応になる:誰が当番かによって説明が変わることがありません。
- 受付から報告まで任せられる:騒音や駐車の連絡には、AIが電話の中で対応の流れを案内し、受付完了をSMSで知らせます。
- 全件が要約で届く:受付内容は要約してメールで届くので、翌朝に担当者が確認できます。
- 料金は基本料+通話時間:GRITYの場合、月額基本料2万円(税抜)に、通話時間に応じた料金が加わります。入電が増えれば通話料も増えるので、入電件数の見込みを先に把握しておきましょう。
AI電話の注意点
- 緊急時の転送ルールの設計が欠かせない:漏水は担当者へ、火事や事件・事故は担当部署へ確実につなぐため、用件ごとの報告先と順番を事前に決めます。
- 判断が必要な相談はAIだけでは完結しない:家賃や契約の相談は、記録して人に引き継ぐ形になります。
- 導入時の設計で品質が決まる:AIが答えてよい範囲と話し方(プロンプト)を、管理会社の運用に合わせて作り込む必要があります。
3つの方法の比較表
| 自社当番 | コールセンター外注 | AI電話 | |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | なし | 3万〜50万円が一般的[1] | GRITYはお打ち合わせ時にご案内(時期によりキャンペーンあり) |
| 月額費用 | 当番手当・残業代 | 24時間対応の公開例で月2万〜7.5万円(税抜)から[2][3] | GRITYは基本料2万円(税抜)+通話時間に応じた料金 |
| 入電が増えたとき | 当番の負担が増える | 超過料金がかかる | 通話時間に応じて通話料が増える |
| 社員の夜間の負担 | 大きい | 小さい | 小さい(緊急時のみ) |
| 対応品質のばらつき | 担当者による | オペレーターによる | ルールどおりで毎回同じ |
| 騒音・駐車への案内 | 社員が対応 | 受付のみのことが多い | 口頭で案内し、SMSで受付連絡 |
| 緊急時の対応 | 当番がそのまま対応 | 担当者へ連絡 | 担当者へ即時転送 |
| 記録 | 個人のメモ | 翌朝の報告書 | 全件の要約メール |
費用を比べる前に把握したいこと
費用を比べるときは、管理戸数よりも「夜間・休日に何件の電話があり、そのうち何件が緊急か」を先に把握することが大切です。件数がわかれば、外注の超過料金や、当番の出動回数も見積もれます。
- 直近3か月の、夜間・休日の入電件数を数える
- 用件を「騒音・駐車などの定型」「設備故障」「緊急」「その他の相談」に分ける
- 定型と設備故障の割合が高いほど、AIで完結できる部分が大きくなる
どれを選ぶべきか:状況別の選び方
| こんな管理会社なら | 向いている方法 |
|---|---|
| 管理戸数が少なく、夜間の入電が月に数件程度 | 自社当番(当番の負担が小さいうちは十分) |
| 夜間の入電が多く、個別の判断が必要な相談が中心 | コールセンター外注 |
| 騒音・駐車・設備故障など、決まった用件が中心 | AI電話 |
| すでに外注していて、費用や報告の遅さに不満がある | AI電話と外注の併用 |
「併用」という選択肢
3つのどれか1つに決める必要はありません。たとえば、騒音・駐車の一次受付はAI電話に任せ、判断が必要な電話だけ今の外注先に転送する方法があります。まず一部の用件からAIに切り替えて、効果を確かめてから範囲を広げることもできます。
まとめ
- 自社当番は外部費用がかからない一方、当番手当・残業代に加えて、社員の負担と離職のリスクがあります。
- 外注は社員の当番をなくせますが、入電が増えると費用も増え、受付だけで終わることが多くなります。
- AI電話は、決まった用件の受付から案内までを自動化し、緊急時だけ人に転送できます。
- 選ぶ前に、夜間・休日の入電件数と用件の内訳を把握しましょう。
夜間の電話、まずは件数と内訳から一緒に整理しませんか。
GRITYは、全国の賃貸管理会社向けにAIコールセンターを構築・運営しています。今の入電件数がわからなくても、無料相談でおおよその費用を試算します。全国どこでも、訪問での打ち合わせに伺います。伺ったお話をもとに目的に合わせたデモをお作りし、実際に電話をかけて試していただけます。
